発売前から一部のRPGファンから熱い注目を集めていたアクションRPG「トリニティトリガー」。
「トリニティトリガー」を検索すると、「つまらない」というキーワードがセットで出てくるのはなぜでしょうか?その理由は、このゲームが「現代のゲーム」ではなく「過去のRPGへのオマージュ」に徹している点にあります。
このゲームは、1990年代の黄金期のアクションRPG、特に「聖剣伝説」シリーズを意識して作られています。そのため、以下のような点が現代のゲーマーにとって「古臭い」「つまらない」と感じる原因となっています。
特に戦闘における単調さは批判の的になりやすいポイントです。武器を切り替えて弱点を突くという基本的な戦略はありますが、全体的にゴリ押しが効きやすく、緊張感が薄れがちです。
RPGにストーリーの意外性を求めるタイプなので、展開が読めてしまって少し残念だった。でも、このシンプルさが逆に心地良いという意見も理解できる。
一方で、本作を高く評価する層は、まさにその「古き良き王道感」に魅力を感じています。
ドット絵から3Dに移行する過渡期のような温かみのあるグラフィック、複雑なことを考えずに楽しめるサクサクとしたアクション、そして何より最大3人でのローカルマルチプレイが可能な点が大きな強みです。
シンプルだからこそ、友達や家族とワイワイ協力プレイするのに最適。昔ながらの「みんなで冒険している感」を現代に蘇らせた稀有なタイトルと言えます。
ゲームの客観的な評価を知る上で参考になるのが「メタスコア(Metacritic Score)」です。トリニティトリガーのメタスコアは、実は極めて平均的な点数に落ち着いています。
海外メディアのメタスコアを見ると、多くのレビューが70点台(100点満点中)を付けていることがわかります。これは、「良作の域には達しているが、傑作ではない」という評価です。
評価ポイント | メディアの意見 |
プラス面 | ノスタルジー溢れるアートスタイル、快適なロード時間、ローカルCo-op(協力プレイ)。 |
マイナス面 | ストーリーが予測可能、戦闘が浅い、グラフィックの粗さ。 |
一方で、メタスコア内のユーザーレビュー(User Score)や日本のレビューサイトの評価は、メディア評価以上に二極化する傾向が見られます。これは、このゲームが特定のニッチ層に強く響く性質を持っているためです。
最新のオープンワールドやリアルなグラフィックを期待して買うと、評価は低くなりがちです。しかし、「昔の聖剣伝説っぽいゲームがやりたい」という目的で買うと、満点に近い評価になることも珍しくありません。
「つまらないかもしれない」という不安がある中で、定価で購入するのは躊躇しますよね。ここでは、トリニティトリガーの中古市場とセール状況について詳しく見ていきましょう。
発売直後の価格高騰は落ち着き、現在は比較的安定した価格帯で中古品が出回っています。
中古市場では、パッケージ版の流通量に左右されますが、発売から時間が経過しているため、新品定価よりも数千円程度安く購入できるケースが増えています。
デジタルダウンロード版は、特定のセール期間中に割引される傾向があります。
もし定価購入に抵抗があるなら、これらのセール情報を注視し、30%〜50%オフになったタイミングで購入するのが最も賢明な方法と言えます。
「100円」という非常に安い価格がキーワードとして出てくることがありますが、トリニティトリガーが新品または中古で100円で売られていることは、まずありません。では、この「100円」という言葉は何を意味するのでしょうか?
この「100円」というキーワードは、多くの場合、以下のいずれかの理由で使われています。
しかし、実際のところ、本作は最低でも数千円以上の価値と評価が定着しています。100円で手に入る可能性は、「店舗の閉店セールで奇跡的に見つける」といった非常に限定的な状況以外ではゼロに近いでしょう。
「100円」という言葉に惑わされず、現在の適正な中古価格帯(セール時も含め)を把握してから購入を検討してください。
「つまらない」の対極として、「トリニティトリガー、やばい!」という声も多く見られます。この「やばい」は、一体どのような意味で使われているのでしょうか?
肯定的な意味での「やばい」は、主にこのゲームの「プレイフィール(操作感)」の良さに集中しています。
特にロード時間の短さは、テンポよくダンジョンを探索したいプレイヤーにとって、最高の賛辞をもって「やばい」と表現されます。
一方、否定的な意味で「やばい」と使われたのは、主に発売初期のバグ報告です。
セーブデータに関する不具合や、特定の条件下で進行不能になるバグが一部報告されていました。しかし、これは後のアップデートで迅速に修正されています。
発売初期に指摘された細かな不満点やバグに対し、開発チームは適切なアップデート(アプデ)を施しています。これが「神アプデ」と呼ばれるに値するかどうかを見てみましょう。
多くのユーザーが指摘していたのは、「操作性の微調整の必要性」と「一部の武器のバランス」でした。主な改善点は以下の通りです。
単なる不具合修正だけでなく、ユーザーからの要望を受けてシステムの利便性を高める機能が追加されたことも評価されています。
ただし、トリニティトリガーにおける「アップデート」は、大規模な新エリアや新ストーリーの追加といった、いわゆる「神アプデ」というよりも、ゲームの完成度を高めるための調整が主軸となっています。
純粋なゲーム体験の質(QoL)は大幅に向上しています。発売当初にネガティブなレビューを見た人も、現在のバージョンであれば快適にプレイできると断言できます。
メインストーリーを遊び尽くしたプレイヤーが次に気になるのが、追加シナリオやダウンロードコンテンツ(DLC)のボリュームです。トリニティトリガーは、有料・無料を問わず、クリア後も楽しめる要素を用意しているのでしょうか。
結論から言うと、トリニティトリガーは、後から追加される大規模な有料DLCとしての追加シナリオはリリースされていません(※執筆時点)。
このため、「メインストーリーの後に、さらに数十時間の冒険が待っている!」といった期待は、少し抑えておく必要があります。本作は、あくまでパッケージ一つで完結する王道RPGという位置づけです。
しかし、実質的な追加ボリュームとして機能するのが、メインストーリークリア後に解放される高難度ダンジョンや裏ボスの存在です。
これらは、本編では到達できないレベル帯や装備を求められるため、単なる「おまけ」ではなく、新たな目標と戦闘の楽しさを提供してくれます。
要素 | ボリューム感 |
メインストーリー | 約20〜30時間(プレイスタイルによる) |
サブクエストコンプ | +約5〜10時間 |
クリア後要素(裏ボス/高難度) | +約10時間〜(プレイヤーの腕次第) |
RPGで気になるのが難易度とレベル上げ(レベリング)の必要性です。「トリニティトリガー」は、初心者でも楽しめる難易度に設定されているのでしょうか?
トリニティトリガーの難易度は、全体的に低めに設定されています。特に序盤から中盤にかけては、道中の敵を無視せずに進んでいれば、意識的なレベル上げをしなくてもボスを撃破できるバランスです。
普段アクションゲームをあまりやらない私でも、特に詰まることなく楽しく進められたわ!サクサク進むからストレスがなくて良いね。
しかし、ゲームの後半、特に終盤の特定のボス戦や、前述したクリア後の高難度ダンジョンでは話が変わってきます。
これらの箇所では、敵のHPや攻撃力が跳ね上がり、適正レベルに達していないと苦戦を強いられます。ここでは、単なるレベルだけでなく、「トリガー(武器)」の強化や、弱点属性を突く戦略が重要になります。
もしレベル上げが必要になった場合は、以下のポイントを意識しましょう。
メインストーリーを終えた後も「トリニティトリガー」を遊び続けたい、というプレイヤーのために、クリア後の要素、いわゆるエンドコンテンツについて詳しく解説します。
クリア後には、セーブデータに「クリアマーク」が付き、そのままの世界で冒険を続けることができます。ほとんどのRPGと同様に、以下の要素は引き継ぎ可能です。
これにより、強くてニューゲーム(2周目)を選択するのではなく、そのまま未クリアのサブクエストや隠し要素に挑戦できるようになります。
メインの物語が完結した後もプレイヤーを拘束する主なやり込み要素は以下の通りです。
エンドコンテンツのボリュームは、大規模なMMORPGや近年のハクスラ系RPGと比べると控えめですが、「アクションRPGの王道的なやり込み」としては十分な内容です。特に、最高難度の裏ボスは、戦略性が問われるため、歯ごたえを感じたいプレイヤーにおすすめです。
「取り返しのつかない要素」は、RPGをプレイする上で最も気になる点の一つです。うっかり進めてしまって後悔したくないですよね。トリニティトリガーには、プレイヤーが注意すべき要素はあるのでしょうか?
結論から述べると、トリニティトリガーは「ほとんどの要素が取り返しがつく」非常に親切な設計になっています。これは、カジュアルなRPG体験を重視した本作の思想が反映されていると言えます。
例えば、スキルポイントの振り直しや、取り逃したアイテムの再入手など、多くの要素が可能です。
ただし、唯一注意が必要なのは、「一部の時限イベントやNPCとの会話」です。
メインストーリーの進行度によって、特定の場所でしか発生しないサブイベントや、期間限定のNPCとの会話が存在する可能性があります。これらのイベントは、ストーリーが進むと消滅し、その周回では二度と見られない場合があります。
全てのイベントを見たい、図鑑を埋めたいという完璧主義なプレイヤーは、こまめにセーブデータを分け、メインストーリーを進める前に隅々まで探索することを推奨します。
本記事では、「トリニティトリガーはつまらないのか?」という疑問を、多角的な視点から検証してきました。
「つまらない」という評価は、現代の超美麗グラフィックや複雑なシステムを求めるプレイヤーの期待とのギャップから生まれていることが分かりました。しかし、その根幹は、「古き良きアクションRPGのノスタルジーと快適な操作感」という揺るぎない魅力に支えられています。
もしあなたが以下のいずれかに当てはまるなら、トリニティトリガーはきっとあなたの「神ゲー」になるでしょう。
「つまらない」という声に惑わされず、あなたが求めるゲーム体験がこの作品にあるのかどうか、本記事の情報を元に改めて検討してみてください。ノスタルジー溢れる冒険が、あなたを待っています!