ドラクエ3リメイクはガチで終わるの真実。期待と失望の真相を徹底解説

2024年11月14日、スクウェア・エニックスが満を持して発売した『ドラゴンクエストIII そして伝説へ… HD-2Dリメイク』(以下、ドラクエ3リメイク)。
シリーズ屈指の名作として知られるドラクエ3が、現代の技術であるHD-2Dで蘇るということで、発表時から大きな注目を集めてきました。

 

しかし、発売後、ネット上では「ガチで終わった」「期待外れ」といった厳しい声が飛び交い、賛否両論が巻き起こっています。
この記事では、ドラクエ3リメイクの評価をめぐる議論の背景、具体的な批判点と称賛点、そして今後の展望について、徹底的に掘り下げます。

 

 

ドラクエ3リメイクの期待値とその背景

 

ドラクエ3の歴史とファンの思い入れ

ドラクエ3は、1988年にファミリーコンピュータ向けに発売されたRPGの金字塔です。
職業システムや広大なオープンワールド、壮大なストーリーが特徴で、当時のプレイヤーに衝撃を与えました。
スーパーファミコン、ゲームボーイカラー、スマートフォンなど、幾度ものリメイクや移植を経て、今なお多くのファンに愛されています。
特に、2000年に発売されたゲームボーイカラー版は、追加要素やバランス調整が評価され、「最高のリメイク」と称されることもあります。

 

 

今回のHD-2Dリメイクは、2021年5月の発表以来、ファンの期待を一身に背負ってきました。
『オクトパストラベラー』や『ライブアライブ』で実績のあるHD-2D技術を用いることで、懐かしさと現代性を両立させると期待されたのです。
しかし、期待が大きかった分、発売後の評価は二極化しています。

 

HD-2Dとは何か?その魅力と限界

HD-2Dは、ドット絵のレトロな魅力を維持しつつ、3Dの背景やエフェクトを組み合わせたグラフィック表現です。
スクウェア・エニックスのタイトルで培われたこの技術は、懐かしさと新しさを両立させる手法として高く評価されてきました。
しかし、ドラクエ3リメイクでは、このHD-2Dが一部で「期待以下」と批判される要因となっています。

 

 

ドラクエ3リメイクへの批判点:なぜ「ガチで終わる」と言われるのか

 

グラフィックと画面構成の失望

発売前のトレーラーでは、鮮やかなHD-2Dグラフィックが話題となりましたが、実際にプレイしたユーザーからは「画面がスカスカ」「キャラの動きが不自然」といった声が上がっています。
特に、戦闘画面のレイアウトについて、「コマンドがキャラクターに重なる」「全体的に安っぽい」との指摘が目立ちます。
あるレビューでは、「オクトパストラベラー並みのクオリティを期待したが、3Dの質感が安っぽく、感動が薄い」と評されました。

 

 

また、フィールドの移動時にキャラクターの影やキラキラポイントが見づらいという意見も。
こうした細かなUIや視覚的な調整不足が、プレイヤーの没入感を損なっているとされています。

 

ゲームテンポの遅さと現代性の欠如

ドラクエ3リメイクは、ダッシュ移動や戦闘スピード調整といった現代的な機能を導入していますが、それでも「テンポが悪い」との声が多数。
エンカウント率の高さやレベルアップ時の演出の長さが、ストレス要因として挙げられています。
あるプレイヤーは、「令和のゲームとは思えない古臭さがある。
思い出補正がなければ厳しい」と辛辣なコメントを残しています。

 

 

さらに、オリジナル版の不親切な設計がそのまま残っている部分も批判の対象に。
例えば、ストーリーの進行がわかりづらい箇所や、特定のアイテム入手方法が不明瞭な点は、現代のRPGに慣れたプレイヤーには受け入れがたいと感じられるようです。

 

新要素「バトルロード」の賛否

本作では、オリジナル版の「モンスター格闘場」に代わり、新要素「バトルロード」が追加されました。
バトルロードは、捕まえたモンスターを育成し、戦わせるモードで、探索や収集の楽しさをプラスする意図があったと見られます。
しかし、このモードは「作業感が強い」「ストーリーとの繋がりが薄い」と評価が分かれています。
一部のプレイヤーは、モンスター収集のやり込み要素として楽しんでいますが、全体のゲーム体験を大きく向上させるには至っていないとの意見も。

 

 

価格とクオリティのバランス

ドラクエ3リメイクの定価は約7,600円と、フルプライスタイトルとしては標準的ですが、一部ユーザーからは「この内容でフルプライスは高い」との声が。
発売から間もない時期に、すでに値崩れの予測やセール待ちの意見が散見されました。
特に、同時期に発売された『ロマンシング サガ2 リメイク』が高評価を受けたことで、相対的にドラクエ3リメイクのコスパが疑問視されています。

 

 

ドラクエ3リメイクの称賛点:ファンが楽しめる要素とは

 

HD-2Dの美しさと懐かしさの融合

批判が多い一方で、HD-2Dグラフィックの美しさを称賛する声も多くあります。
町やダンジョンの背景は立体感があり、ドット絵のキャラクターとのバランスが絶妙だと感じるプレイヤーも。
特に、夜の町や光のエフェクトは、「懐かしいのに新しい」と好評です。
あるレビューでは、「昔のドラクエを現代の技術で再現した没入感は素晴らしい」と評価されています。

 

 

追加要素による遊びの幅の拡大

バトルロード以外にも、ドラクエ3リメイクには多数の新要素が導入されています。
例えば、「小さなメダル」や「キラキラポイント」といった収集要素、隠しダンジョン「天界」や裏ボス「しんりゅう」など、クリア後のやり込み要素が充実。
試練の神殿では、はぐれモンスターの保護やメダル収集といった高難度ミッションもあり、やり込み派のプレイヤーには好評です。

 

 

また、難易度「いばらの道だぜ」や、仲間を減らした少人数パーティでのプレイなど、独自の挑戦を楽しむことも可能。
これらの要素は、オリジナル版のファンを満足させる工夫として評価されています。

 

ストーリーと世界観の普遍的な魅力

ドラクエ3のストーリーは、勇者がオルテガの息子として魔王を倒す冒険を描く王道RPGです。
リメイク版では、オリジナル版のストーリーを忠実に再現しつつ、細かな設定補完やカットシーンの追加で物語に深みが増しています。
特に、SFC版やGBC版を愛好するファンからは、「あの頃の感動が蘇った」との声が聞かれます。

 

 

世界地図が現実の地理をモデルにしている点(例:ジパング=日本、ポルトガ=ポルトガル)も、探索のワクワク感を高める要素として好評。
こうした普遍的な魅力は、現代のプレイヤーにも十分通じるものがあります。

 

賛否両論の背景:世代間ギャップと期待値のズレ

 

旧作ファンと新規プレイヤーの視点の違い

ドラクエ3リメイクの評価が二極化している背景には、プレイヤーの世代間ギャップがあります。
オリジナル版やSFC版、GBC版をプレイした40代以上のファンは、懐かしさや忠実な再現を重視する傾向が。
一方、20代以下の新規プレイヤーは、現代のRPG(例:『ペルソナ5』や『エルデンリング』)のテンポや快適さを基準に評価するため、物足りなさを感じやすいようです。

 

 

例えば、旧作ファンは「これぞドラクエ」と感じるエンカウント率の高さやシンプルなゲーム性が、新規プレイヤーには「ストレス」と映るケースが。
このギャップが、評価の分かれ目となっています。

 

ロマサガ2リメイクとの比較

同時期に発売された『ロマンシング サガ2 リメイク』が絶賛されたことで、ドラクエ3リメイクの評価が相対的に下がった側面も。
ロマサガ2リメイクは、現代的なUI、快適なテンポ、新規要素の豊富さで高評価を受け、スクウェア・エニックスのリメイク技術の進化を示しました。
一方、ドラクエ3リメイクは「保守的すぎる」との声が多く、両者の差が際立っています。

 

 

ドラクエ3リメイクが「ガチで終わる」わけではない理由

 

アップデートによる改善の可能性

発売後の批判を受け、スクウェア・エニックスはアップデートでUIやテンポの改善を行う可能性があります。
過去の同社タイトルでも、発売後のパッチで不満点が解消された例は多く、ドラクエ3リメイクも同様の対応が期待されます。
実際に、戦闘画面のレイアウトやエンカウント率の調整は、パッチで対応可能な範囲です。

 

 

コアなファンの支持

厳しい声が多い一方で、ドラクエ3リメイクはコアなファンからの支持を集めています。
300時間以上プレイしたという猛者もおり、やり込み要素や懐かしさを楽しむ声は根強い。
こうしたファンの存在は、ゲームの長期的な評価を支える要因となるでしょう。

 

 

シリーズ全体への影響は限定的

「ガチで終わる」という声は、ドラクエ3リメイク単体の評価に留まり、ドラゴンクエストシリーズ全体のブランド力に大きな影響を与える可能性は低いです。
スクウェア・エニックスは『ドラクエ12』や他のプロジェクトを進行中であり、今回の反省を次作に活かすことが期待されます。

 

 

どうすればドラクエ3リメイクはもっと良くなったのか

 

現代的なUIとテンポの最適化

多くの批判がUIやテンポに集中していることから、戦闘画面のレイアウト改善やエンカウント率の調整は必須だったと言えます。
ロマサガ2リメイクのような直感的な操作性や、ストレスフリーなゲーム進行を取り入れることで、新規プレイヤーの満足度が向上したはずです。

 

 

新要素のストーリーとの統合

バトルロードや追加ダンジョンは面白い試みですが、ストーリーとの繋がりが薄い点が惜しまれます。
例えば、モンスターを仲間にできるシステムや、ストーリーに絡む新キャラクターの追加があれば、ゲーム全体の新鮮さが増したでしょう。

 

 

価格設定の見直し

フルプライスに対する不満を軽減するため、例えば5,000円前後の価格設定や、早期購入特典の充実が有効だったかもしれません。
値崩れの懸念を払拭するためにも、初動の販売戦略が重要でした。

 

 

結論:ドラクエ3リメイクの評価と今後の展望

 

ドラクエ3リメイクは、HD-2Dの美しいグラフィックと豊富な追加要素で、オリジナル版のファンを満足させる一方、現代のRPGに求められる快適さやテンポで課題を残しました。
「ガチで終わる」という過激な声は、期待値の高さと世代間ギャップによるものですが、ゲーム自体の魅力やコアな支持層の存在は無視できません。

 

今後、アップデートによる改善や、スクウェア・エニックスの次作での巻き返しが期待されます。
ドラクエ3リメイクは、完璧ではないものの、シリーズの歴史とファンの愛を感じられる作品です。
あなたが懐かしさを求める旧作ファンなら、十分楽しめる一本。
新規プレイヤーなら、セールやアップデートを待つのも賢い選択かもしれません。