切手の上からテープを貼るとどうなる?郵送トラブルを避ける賢い方法

切手の上からテープを貼ると、一体どうなるのでしょうか?「切手が剥がれそうだから」「雨で濡れたら困るから」といった理由で、つい切手の上にテープを貼ってしまいたくなる気持ち、よくわかります。


しかし、その行為、実は郵便物を送る上で思わぬトラブルを引き起こす可能性があるんです。
この記事では、「切手の上からテープ」というテーマについて、徹底的に解説します。
なぜテープを貼ってはいけないのか、もし貼ってしまったらどうなるのか、そして切手を正しく貼るための賢い方法まで、皆さんの疑問をすべて解消します。


これを読めば、もう郵便トラブルで悩むことはありません!



切手の上からテープを貼りたくなる気持ち、なぜ?

郵便物を出す際、切手が剥がれてしまわないか、雨で濡れて印字が滲んでしまわないか、心配になることはありませんか? 特に、大切な手紙や書類を送る時ほど、そうした不安は大きくなるものです。多くの人が切手の上にテープを貼ろうと考えるのは、以下のような理由からでしょう。

  • 切手の剥がれ防止:封筒の材質や湿気などで、切手の接着が甘いと感じる時。
  • 水濡れ対策:雨の日や、郵便物が濡れる可能性を考えて、切手を保護したい時。
  • 再利用防止:使用済みの切手が剥がされて再利用されるのを防ぎたいと考える時(これは誤解ですが)。
  • 記念切手の保護:特別な記念切手を汚したくない、傷つけたくないという気持ちから。

しかし、これらの「良かれと思って」の行動が、実は郵便物の配達に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

結論!切手の上からテープを貼るのはNG?

ズバリお答えしましょう。郵便物を送る目的で切手の上からテープを貼る行為は、原則としてNGです。

郵便物を送る際は、切手の上にテープを貼らないでください!
日本郵便の公式な見解としても、切手の上にテープを貼ることは推奨されていません。なぜなら、郵便物の処理過程において様々な問題が生じる可能性があるからです。

なぜダメなの?切手の上にテープを貼ってはいけない3つの理由

切手の上にテープを貼ることがなぜ問題なのか、具体的な理由を3つに分けて詳しく見ていきましょう。

理由1:郵便物の「消印」が押せないから

郵便物が郵便局に到着すると、その切手には「消印(けしいん)」というものが押されます。消印とは、切手が使用済みであることを示すための印であり、郵便物の発送日時や差出郵便局を示す大切な役割があります。

消印は、切手の再利用を防ぎ、いつどこから送られたかを記録する重要な役割を担っています。
もし切手の上にテープが貼られていると、この消印がうまく押せません。テープの表面はツルツルしているため、インクが弾かれてしまったり、そもそも機械がテープを異物と判断して消印を押すことができない場合があるのです。
以前、切手の上にテープを貼って出したら、消印がほとんど見えなくて、郵便局で注意されたことがありました。まさかそんな理由があるとは…。

理由2:切手が「使用済み」と判断されない可能性があるから

消印がうまく押せないことと関連しますが、切手の上にテープが貼られていると、郵便局の機械や職員がその切手を「未使用」と判断してしまう可能性があります。郵便物の料金は、貼られた切手が「使用済み」と認識されることで支払いが完了したとみなされます。もし未使用と判断されてしまうと、どうなるでしょうか?

料金不足として扱われ、受取人に不足分の料金が請求されたり、最悪の場合、差出人に返送されてしまう可能性があります。
これは、送る側にとっても受け取る側にとっても、非常に困る事態ですよね。

理由3:郵便物の仕分け機械が故障する原因になるから

現代の郵便物の多くは、高速で動作する自動仕分け機によって処理されています。この機械は、郵便物のサイズや厚み、表面の状態などを瞬時に判断し、仕分けを行います。切手の上にテープが貼られていると、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • 厚みや段差が生じる:テープの厚みや、テープと切手の境目の段差が、機械のセンサーに誤作動を起こさせる。
  • 粘着剤が機械に付着する:テープの粘着剤が機械の部品に付着し、故障の原因となる。
  • 郵便物が詰まる:テープが剥がれたり、機械の内部に引っかかったりして、郵便物の流れを止めてしまう。

郵便局の仕分け機械は非常にデリケートです。テープの貼り付けは、機械の故障や郵便業務の遅延につながる可能性があります。

郵便局の方々がスムーズに業務を行えるよう、私たちも配慮することが大切ですね。

もし切手の上にテープを貼ってしまったらどうなる?

「うっかり貼ってしまった!」「知らずに貼って出してしまった!」という場合、一体どうなるのでしょうか?

パターン1:郵便窓口で差し出す場合 職員がテープに気づき、その場で剥がすよう指示されるか、または別の切手に貼り替えるよう促されることが多いです。
パターン2:ポストに投函した場合
  • 消印が押されずに料金不足と判断され、受取人に請求される。
  • 消印が押されずに差出人に返送される(差出人の住所が記載されている場合)。
  • 消印が押されず、配達が遅延する。
  • 最悪の場合、郵便物が廃棄されてしまう可能性もゼロではありません。
いずれにしても、郵便物がスムーズに届かなかったり、余計な手間や費用が発生したりする可能性があります。せっかく出した郵便物が届かないのは悲しいですよね。

例外はある?「切手の上からテープ」が許されるケース

原則NGとお伝えしましたが、実は「郵便物として送る」以外の目的であれば、切手の上にテープを貼ることが許されるケースもあります。それは、切手をコレクションとして保護したい場合です。

コレクターが記念切手を保護する目的

限定販売された記念切手や、歴史的な価値のある古い切手など、切手の中には収集の対象となるものも多くあります。こうした切手をアルバムに整理したり、展示したりする際に、汚れや傷から保護するために透明なフィルムやテープでカバーすることがあります。

これはあくまで「コレクションとしての保護」が目的であり、その切手を郵便料金の支払いとして使用する前提ではありません。
もしコレクション目的でテープを貼った切手を誤って郵便物に使用してしまった場合、それは前述の「NG」のケースに該当しますので、注意が必要です。

切手をしっかり貼るための賢い方法とは?

切手の上にテープを貼るのがNGなら、どうすれば切手をしっかり貼って、安心して郵便物を送れるのでしょうか? いくつか賢い方法をご紹介します。

方法1:切手の裏面をしっかり湿らせる

最も基本的なことですが、切手の裏面を水でしっかりと湿らせることが大切です。舌で舐めるのが一般的ですが、衛生面が気になる場合は、濡らしたティッシュやスポンジで軽く叩くように湿らせると良いでしょう。

湿らせすぎると切手がふやけて破れやすくなったり、接着力が弱まったりするので注意が必要です。
ポイント:切手全体が均一に湿るように意識しましょう。

方法2:封筒にしっかり押し付ける

切手を封筒に貼る際は、湿らせた面を下にして、指の腹や手のひらで切手全体を数秒間しっかりと押し付けます。特に端の部分が浮きやすいので、隅々まで密着させるように意識してください。

私はいつもサッと貼るだけだったので、今度からしっかり押し付けてみます!

方法3:スティックのりや液体のりを使う(推奨はしないが最終手段として)

「どうしても切手の接着が不安…」という場合は、スティックのりや液体のりを少量だけ使うという方法も考えられます。ただし、これは日本郵便が推奨する方法ではありませんので、あくまで最終手段として、細心の注意を払って行ってください。

のりを使う際は、切手の絵柄や額面部分にのりが付着しないよう、裏面の糊付け部分のみに薄く塗るようにしてください。のりがはみ出したり、厚く塗ったりすると、消印が押せない原因になる可能性があります。
ポイント:のりを使う場合は、ごく少量で、切手の裏面のみに塗布し、完全に乾いてから投函しましょう。

方法4:シールタイプの切手を利用する

最近では、裏面がシール状になっている「シール切手」も広く普及しています。これなら水で湿らせる手間もなく、剥がれにくく、非常に便利です。

シール切手は、通常の切手よりも少し値段が高い場合がありますが、手軽さと確実性を考えるとおすすめです。
郵便局やコンビニエンスストアで購入できますので、ぜひ活用を検討してみてください。

こんな時どうする?切手に関するよくある疑問Q&A

切手に関する疑問は尽きないもの。ここでは、「切手の上からテープ」に関連するよくある質問にお答えします。

切手が剥がれてしまったらどうすればいい?
郵便物を出す前に剥がれてしまった場合は、新しい切手を貼り直すか、郵便局の窓口で相談してください。すでに投函してしまった場合は、残念ながら対処は難しいことが多いです。
切手を貼る位置は決まっているの?
はい、郵便物の表面の右上に貼るのが原則です。これは機械で消印を押す際に、切手の位置を認識しやすくするためです。横長の郵便物の場合は、右上に貼るか、縦長の面にしたときに右上になる位置に貼ります。
透明な袋に入れた郵便物に切手を貼る場合、テープで固定してもいい?
透明な袋(クリアファイルなど)に入れた郵便物を送る場合でも、切手は袋の外側(封筒やハガキの表面)に直接貼るのが原則です。袋の上からテープで固定すると、消印が押せないなどの問題が生じます。
記念切手や特殊切手は、普通切手と同じように扱われるの?
はい、郵便料金の支払いとして使用する限り、記念切手や特殊切手も普通切手と同じように扱われます。消印が押され、再利用はできません。

まとめ:切手の上からテープは「やめておこう」が正解!

この記事では、「切手の上からテープ」というテーマについて、その理由と対策を詳しく解説しました。

この記事のポイント

  • 郵便物を送る目的で切手の上からテープを貼るのは原則NG
  • 消印が押せない、料金不足になる、機械故障の原因になるなど、様々なトラブルの原因に。
  • コレクション目的以外では、テープの使用は避けましょう。
  • 切手をしっかり貼るには、裏面をしっかり湿らせて密着させるのが基本。
  • 不安な場合はシール切手の利用も検討を。

大切な郵便物を確実に届けるためにも、切手は正しく貼りましょう。ちょっとした知識で、郵便トラブルを未然に防ぎ、安心して郵便物を送ることができますよ。これで、皆さんの「切手の上からテープ」に関する疑問は解消されたでしょうか? ぜひこの記事を参考に、スマートな郵便ライフを送ってくださいね!