郵便物を送る際、「料金が不足して戻ってきたら困る」と思い、切手を多めに貼る人は少なくありません。
しかし、切手を多めに貼った場合の取り扱いや、返金の可否について詳しく知らない方も多いはずです。
この記事では、切手を多めに貼る際のルールと注意点を徹底解説します。
結論から言うと、切手を必要な料金より多めに貼ることは全く問題ありません。郵便局では適正料金を超えた切手が貼ってあっても、通常通り配送され、消印も問題なく押されます。
郵便料金は「最低限必要な金額以上」であれば良いというのが基本ルールです。
よくある例
・必要料金90円のところ、63円×2枚=126円で送る
・重量が微妙な時に、重い方の料金で送る
・端数の切手しかない時の組み合わせ
切手の貼りすぎによって払いすぎた金額は返金してもらうことができます。ただし、いくつかの条件があります。
返金してもらうためには以下の条件があります:
郵便を出してから1年以内であること
差出人が郵便窓口で返金申請すること
返金方法 | 詳細 |
現金 | 差額分を現金で返金 |
切手 | 差額相当の切手で返金 |
はがき | 差額相当のはがきで返金 |
差出の際に郵便局の窓口で過剰分の料金の還付を受けることができます。料金還付のご請求の際には、切手を貼った郵便物と印鑑をお持ちください
もし適正料金以上の切手を貼って送り何も手続きを行わなかったら、そのまま相手のところにしっかりと配達され、送った人に差額のお金が返ってくることはありません。
「120円の郵便物に200円分の切手を貼って送りましたが、何も手続きしませんでした。80円分は戻ってこないのですか?」
「そうです。自動的には返金されません。事前に郵便局で申請が必要でした。」
切手を多めに貼ること自体は問題ありませんが、相手への印象や貼り方にはマナーがあります。
何枚も切手が貼られた封筒を受け取った相手は「余ったものの寄せ集めで送ったのでは?」と不快に感じる可能性があります。
避けるべきパターン
・小額切手を大量に貼る
・バラバラのデザインで統一感がない
・切手の向きがバラバラ
・汚れた切手を使用する
複数枚切手を使用する場合は、一般的に金額の高いものを上に貼ります
切手を多めに貼ることで起こりうるトラブルについて説明します。
郵便物に切手を貼りすぎると、返金してもらえる制度がある。これを悪用して金を儲けるというセコい行為が目立ってきたため、日本郵便は2012年2月29日、制度を変更した。
過去に制度を悪用する事例が発生し、現在は制度が変更されています。正当な理由なく大量の切手を貼って返金を求める行為は問題となります。
必要な切手は、380円でした。対応してくれた外国人店員に「380円以上で」と頼むと、近い金額は400円とのこと。鈴木さんは本来の送料より少し多めの400円分の切手を買い、郵便物に貼って投函します。にもかかわらず、なぜ料金不足になってしまったのでしょう
このケースでは、店員が商品券などを切手と間違えて販売したことが原因でした。コンビニで切手を購入する際は、正しい切手であることを確認しましょう。
切手を貼る枚数について、制限はありません。そのため、必要な金額にあわせて何枚でも切手を貼付可能です。
法的な制限はありませんが、常識の範囲内での使用が推奨されています。
切手の返金・交換について詳しく解説します。
現金での返金は行っておりません。ただし、料額印面(はがきの料金を表す部分)が汚れたり、破れたりしていないものであれば所定の手数料にて交換させていただきます。
交換対象 | 手数料 | 条件 |
未使用切手 | 額面の約10% | 汚損・破損なし |
書き損じはがき | 5円 | 料額印面が無傷 |
料金超過分 | 無料 | 差出時の申請必要 |
1回当たりの交換枚数が100枚以上の場合は、切手類を種類別および金額別にまとめるなどの方法(切手の場合は金額ごとに適宜の用紙に貼付)で提出していただきます。
料金不足を避けつつ、無駄のない切手の使い方を紹介します。
重量が微妙な境界線の場合は、重い方の料金で送るのが安全です。
家庭用デジタルスケールで事前に測定し、境界線近くの場合は上位料金を選択する
切手を多めに貼ることに関するよくある質問をまとめました。
いいえ、適正料金以上の切手が貼ってあれば料金不足で戻ることはありません。多めに貼った分は損失となりますが、配送は正常に行われます。
郵便を出してから1年以内であれば返金申請が可能です。ただし、差出人本人が郵便局窓口で手続きする必要があります。
法的な制限はありませんが、相手への印象や処理効率を考えて常識の範囲内に留めることが大切です。
切手を多めに貼ることについて重要なポイントをまとめます。
切手を多めに貼ることは全く問題なし。料金不足のリスクを避けられます。
返金は可能だが条件あり。1年以内に差出人が郵便局で申請が必要。
相手への配慮も大切。枚数は常識の範囲内に留める。
切手を多めに貼ることは料金不足を防ぐ有効な手段です。ただし、返金制度や相手への配慮を理解して、適切に活用することが大切です。
料金不足の心配をせずに安心して郵便物を送るために、これらの知識を活用してください。