料金受取人払郵便に切手はいらない?知っておくべき仕組みと正しい使い方完全ガイド

料金受取人払郵便って何?切手が本当にいらないの?

料金受取人払郵便とは、受取人が郵送料を負担する郵便サービスのことです。多くの方が「本当に切手を貼らなくていいの?」と疑問に思われるかもしれませんが、基本的に切手は不要です。


このサービスは、企業が顧客からの返信を促すために広く利用されており、アンケートはがきや資料請求、商品の申込書などでよく見かけます。


料金受取人払郵便では、差出人(あなた)が切手を貼る必要がなく、受取人(企業など)が郵送料を支払います



料金受取人払郵便の基本的な仕組み


料金受取人払郵便は以下のような流れで処理されます:


  1. 差出人が切手を貼らずに郵便物を投函
  2. 郵便局が郵便物を回収・処理
  3. 受取人に郵便物が配達される
  4. 受取人が郵送料金を郵便局に支払う


料金受取人払郵便で切手を貼ってしまったらどうなる?


「間違って切手を貼ってしまった!」という経験はありませんか?実は、料金受取人払郵便に切手を貼っても問題なく配達されます


切手を貼った場合の処理方法


状況 処理方法 料金負担
切手を貼らない(正常) 受取人払いとして処理 受取人が負担
切手を貼ってしまった 通常郵便として処理 差出人が負担(切手代)
不足料金がある場合 不足分を受取人が支払い 受取人が不足分を負担


切手を貼ってしまっても配達されるので安心してください。ただし、その分の料金は無駄になってしまいます。


料金受取人払郵便の正しい使い方は?


料金受取人払郵便を正しく利用するためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。


必要な記載事項


料金受取人払郵便を利用する際は、以下の項目が印刷されている必要があります:


  • 「料金受取人払郵便」の文字
  • 承認番号
  • 受取人の住所・氏名
  • 郵便番号


これらの情報が印刷されていない場合、通常の郵便として扱われ、切手が必要になります


投函時の注意点


切手を貼らずにそのまま投函するだけでOK!


ただし、以下の点にご注意ください:


  • 必要事項をしっかりと記入する
  • 汚損や破損がないか確認する
  • サイズや重量の制限を確認する


どんな郵便物が料金受取人払郵便として送れるの?


料金受取人払郵便として送れる郵便物には一定の制限があります。


対象となる郵便物の種類


郵便物の種類 利用可否 備考
通常はがき 最も一般的
往復はがき 返信用として利用
封書 定形・定形外問わず
ゆうメール 冊子類など
レターパック × 利用不可
ゆうパック × 利用不可


サイズと重量の制限


はがきの場合

・最小:14cm×9cm

・最大:15.4cm×10.7cm(通常はがきサイズ)


封書の場合

・定形:長辺23.5cm以内、短辺12cm以内、厚さ1cm以内、重量50g以内

・定形外:長辺60cm以内、3辺の合計90cm以内、重量4kg以内


料金受取人払郵便の料金はいくら?誰が支払うの?


料金受取人払郵便の料金は受取人が負担しますが、通常の郵便料金とは異なる体系になっています。


料金体系の詳細


郵便物 基本料金 取扱料 合計
はがき 63円 10円 73円
定形25g以内 84円 10円 94円
定形50g以内 94円 10円 104円


受取人は基本料金に加えて、1通につき10円の取扱料を支払う必要があります


事前の承認申請が必要


料金受取人払郵便を利用するためには、受取人が事前に郵便局で承認申請を行う必要があります:


  1. 承認申請書の提出
  2. 保証金の預託(差出予想数に応じて)
  3. 承認番号の取得
  4. 専用の印刷物の作成


料金受取人払郵便でよくあるトラブルと対処法


配達されない場合の原因


料金受取人払郵便が配達されない主な原因は以下の通りです:


よくある配達されない理由

  • 必要事項の記載不備
  • 承認番号の間違い
  • 受取人の住所変更
  • 承認期限の過ぎ


返送された場合の対処法


郵便物が返送されてきました。どうすればいいですか?

まず返送理由を確認しましょう。記載事項の不備が原因の場合は、正しい情報で再度作成して投函してください。承認番号や住所に問題がある場合は、発行元に確認することをおすすめします。


企業側から見た料金受取人払郵便のメリットとデメリット


企業にとってのメリット


  • 顧客の回答率向上が期待できる
  • 顧客の負担を軽減できる
  • マーケティング効果が高い
  • 必要な分だけ料金を支払えばよい


企業にとってのデメリット


  • 通常の郵便料金より高い
  • 事前の承認申請が必要
  • 保証金の預託が必要
  • 管理が複雑


「アンケートの回答率が30%向上しました。料金は高くなりますが、それ以上の効果があります」(製造業・マーケティング担当者)


「お客様から『切手代がかからなくて助かる』という声をよくいただきます」(サービス業・お客様相談室)


料金受取人払郵便以外の類似サービスとの違い


着払いとの違い


項目 料金受取人払郵便 着払い
対象 通常郵便物 ゆうパック・ゆうメール等
事前手続き 承認申請が必要 不要
専用ラベル 必要 必要
料金体系 基本料金+取扱料 通常料金+着払い手数料


フリーポストとの関係


「フリーポスト」は料金受取人払郵便の一種で、より簡素化されたサービスです。専用の宛先住所を使用し、差出人が住所を書く必要がありません。


料金受取人払郵便を利用する際の注意点とマナー


差出人としての注意点


本来の目的以外での利用は避けましょう。アンケートや資料請求など、正当な理由がある場合のみ利用してください


記入時のマナー


  • 丁寧な字で記入する
  • 必要事項は全て記入する
  • 汚損や破損がないよう注意する
  • 虚偽の情報は記載しない


企業への配慮


料金受取人払郵便は企業が費用を負担するサービスです。不要な利用や悪用は控え、本来の目的に沿った利用を心がけましょう。


よくある質問(FAQ)


料金受取人払郵便に切手を貼って出してしまいました。返金されますか?

残念ながら、一度貼った切手の返金はできません。ただし、郵便物は正常に配達されますので、切手代は無駄になってしまいますが配達に問題はありません。


承認番号が読めない場合はどうすればよいですか?

承認番号が不明確な場合は、発行元の企業に確認するか、可能な限り正確に記入して投函してください。不備がある場合は返送される可能性があります。


海外から料金受取人払郵便を送ることはできますか?

料金受取人払郵便は国内郵便サービスです。海外からは利用できませんので、通常の国際郵便として切手を貼って送る必要があります。


料金受取人払郵便の有効期限はありますか?

承認には有効期限があります。期限が切れている場合は配達されず返送される可能性があります。古いはがきを使用する際は注意が必要です。


まとめ:料金受取人払郵便は切手不要で便利なサービス


料金受取人払郵便は基本的に切手が不要で、受取人が料金を負担するシステムです。正しく理解して利用すれば、とても便利なサービスです。


重要なポイント:切手は貼らない、必要事項をしっかり記入、本来の目的での利用を心がける


企業側にとっても顧客側にとってもメリットの多いこのサービスを、適切に活用していきましょう。疑問点がある場合は、郵便局や発行元の企業に確認することをおすすめします。


この記事のポイント

・料金受取人払郵便に切手は基本的に不要

・間違って切手を貼っても配達される

・受取人が通常料金+取扱料を負担

・正当な目的での利用を心がける