
大型バイクの代名詞として知られるホンダ・ゴールドウィング。
なかでも1988年から2000年まで製造されたGL1500は、水平対向6気筒エンジンと圧倒的な存在感で、今なお多くのライダーを魅了し続けています。
豪華装備と快適性を両立させたこのモデルは、中古バイク市場でも根強い人気を誇ります。
本記事では、GL1500の魅力から中古車選びのポイント、さらにはカスタマイズの可能性まで、所有を検討する方に向けて徹底的に解説します。
「王者」の異名を持つゴールドウィングの世界へ、いざ出発しましょう。
この記事のポイント
メインポイント1:ゴールドウィングGL1500の基本情報
- 1988年から2000年まで製造された象徴的なラグジュアリーツアラー
- 1520cc水冷フラット6エンジンで100馬力を発揮
- 電動ウインドスクリーン、充実したメーターパネル、60L以上の収納など豪華装備
- リバースギア標準装備で重量級車体の取り回しをサポート
メインポイント2:中古車購入のための実践的知識
- 中古価格は30万円から150万円と幅広い
- SEモデルは特別装備と高級感のある2トーンカラーが特徴
- 電装系統、エンジン、外装の具体的なチェックポイント
- 維持費や整備コストの目安
メインポイント3:モデル進化の歴史と特徴
- GL1200からGL1500、そしてGL1800への進化の過程
- 各モデルの特徴と改良ポイント
- エンジン性能や乗り心地の違い
- 装備の進化と技術革新
メインポイント4:カスタマイズオプション
- トライクやサイドカーへの改造について詳細な情報
- 改造にかかる費用の目安
- メリット・デメリットの具体的な解説
- 維持管理における注意点
メインポイント5:実用面での重要情報
- 燃費性能と航続距離の実際
- 維持費や整備費用の具体的な数字
- 日常使用における注意点
- 免許制度との関係
この記事は、ゴールドウィングに興味を持つ人から実際の購入検討者まで、幅広い読者層に役立つ情報を提供する構成となっています。
ホンダが1988年から2000年まで製造したゴールドウィングGL1500は、ラグジュアリーツアラーの金字塔として今なお高い評価を得ています。1520ccの水冷フラット6エンジンを搭載し、その圧倒的な存在感と快適性で、ロングツーリングの理想形を体現したモデルです。
最大の特徴は、驚くほど滑らかなエンジン特性にあります。100馬力を誇るパワーユニットは、低回転から力強いトルクを発生させ、高速巡航時でも振動が少なく、長距離移動での疲労を最小限に抑えます。また、リバースギアを標準装備しており、車重が重いという欠点を補う実用的な機能として好評を博しました。
装備面では、電動式のウインドスクリーン、充実したメーターパネル、60リットルを超える大容量の収納スペースなど、当時としては革新的な装備を標準搭載。特に、運転席と後席にシートヒーターを備えたインターコム対応のオーディオシステムは、同乗者との会話も楽しめる先進的な装備でした。
車体設計においては、低重心と理想的な重量配分により、見た目以上の取り回しの良さを実現。フルドレスツアラーでありながら、驚くほど軽快なハンドリングを実現し、街乗りでも扱いやすい特性を持っています。
中古市場におけるGL1500の価格帯は、状態や年式によって30万円から150万円と幅広く分布しています。特に1995年以降のモデルは、完成度が高く人気が高いため、程度の良い車両は高値で取引される傾向にあります。
購入時の重要なチェックポイントとして、まずエンジン関連では、オイル漏れやラジエーター液の状態、特にタイミングベルトの交換歴に注目が必要です。また、電装系統が豊富なため、全ての電装品が正常に作動するかの確認も欠かせません。特にオーディオシステムやリバースギアの動作確認は必須となります。
外装面では、大型カウルやパニアケースの固定部分の劣化やクラックに注意が必要です。これらの部品は高額なため、修理や交換が必要な場合は購入予算に大きく影響します。また、足回りでは、フロントフォークのオイル漏れやリアサスペンションの劣化状態をしっかりと確認することが重要です。
整備記録や走行距離に加えて、前オーナーの使用状況も重要な判断材料となります。ガレージ保管で定期的なメンテナンスが行われている車両は、長期的な視点で見ると良い選択となるでしょう。
GL1500SEは、通常のGL1500をベースに、より豪華な装備と洗練された外観を特徴とする上級モデルです。標準モデルに比べて2トーンカラーの専用カラーリングや、クロームパーツの追加など、視覚的な高級感が際立つ仕様となっています。
特筆すべき装備として、CB無線の標準装備、より高性能なオーディオシステム、そして快適性を高めるベンチレーションシステムが挙げられます。これらの装備は、ロングツーリングにおける快適性をさらに向上させる重要な要素となっています。
中古車選びにおいては、SEモデル特有の装備品の状態確認が重要です。特にCB無線やオーディオシステムなどの電装品は、経年による不具合が発生しやすいため、入念なチェックが必要です。また、専用装備品の交換部品は通常モデルよりも高額になる傾向があるため、修理やメンテナンスのコストを考慮に入れた購入判断が求められます。
外装面では、2トーンカラーの塗装状態やクロームパーツの劣化状況にも注目が必要です。これらの要素は車両の価値に大きく影響するため、細部まで確認することをお勧めします。なお、SEモデルは通常モデルと比べて中古市場での流通量が少なく、良好な状態の車両は高値で取引される傾向にあります。
GL1500の所有者から最も多く指摘される課題は、その車重に関するものです。乾燥重量が370kgを超える車体は、停車時や低速での取り回しに相当な体力を要するため、特に体格の小さいライダーにとっては大きな負担となります。リバースギアは装備されているものの、傾斜地でのハンドリングには慣れと技術が必要です。
燃費面での課題も無視できません。市街地走行では1リッターあたり8〜10km程度、高速道路でも12〜15km程度と、決して経済的とは言えない燃費性能です。また、タンク容量は約20リッターと大きいものの、航続距離は200〜250km程度に限られ、長距離ツーリング時には給油計画を慎重に立てる必要があります。
メンテナンス面では、6気筒エンジンの構造上、一部の整備作業が複雑で時間がかかることが指摘されています。特にタイミングベルトの交換は、工賃も含めると高額な整備費用が必要となります。また、豊富な電装品を備えているため、経年による電気系統のトラブルが発生しやすく、修理には専門的な知識と技術が要求されます。
とはいえ、これらの欠点は、GL1500の持つ圧倒的な快適性や走行安定性といった魅力を損なうものではありません。むしろ、これらの特性を理解した上で付き合っていくことで、ラグジュアリーツアラーならではの贅沢な移動体験を楽しむことができるでしょう。
1984年から1987年まで製造されたGL1200から1988年のGL1500への進化は、ゴールドウィングの歴史における重要な転換点となりました。排気量を1182ccから1520ccへと大幅に拡大し、エンジン形式も従来の水冷フラット4から水冷フラット6へと進化を遂げました。
パワーユニットの変更により、低回転域でのトルクが大幅に向上し、より余裕のある走りが可能になりました。特筆すべきは、エンジンの振動特性が格段に向上したことです。GL1200でも評価の高かった振動対策が、GL1500ではさらに洗練され、長距離走行時の快適性が飛躍的に向上しました。
車体設計においても大きな進化が見られます。フレーム構造を見直し、剛性を高めながらも取り回しの良さを実現。また、GL1200では別体だったトランクを完全一体化し、スッキリとした外観と実用的な収納スペースを両立させました。電動式ウインドスクリーンの採用も、快適性向上に大きく貢献しています。
装備面では、GL1200時代のオプション装備の多くが標準装備となり、より充実した仕様となりました。特に、オーディオシステムの性能向上とインターコムの標準装備は、ツーリング時の楽しみを大きく広げることとなりました。
2001年に登場したGL1800は、GL1500の後継モデルとして大きな進化を遂げました。排気量は1832ccまで拡大し、出力特性も大きく向上。特に中高速域でのパワー不足を指摘されていたGL1500に対し、GL1800では余裕の走りを実現しています。
車体設計においても大きな違いが見られます。GL1800では、アルミツインチューブフレームの採用により、GL1500比で約20kgの軽量化に成功。同時に、車体の剛性が向上し、よりスポーティな走りが可能になりました。また、足回りはスポーツバイク並みの性能を持つため、ワインディングロードでの走行性能が格段に向上しています。
電子制御システムの進化も特筆すべき点です。GL1800では、ABS、TCS(トラクションコントロール)などの安全装備が充実。さらに、最新モデルではエアバッグやヒルスタートアシストなど、より進んだ安全装備も搭載されています。
一方で、GL1500の持つ独特の魅力も存在します。たとえば、エンジン特性の違いにより、GL1500の方がよりゆったりとした巡航性能を備えているという評価もあります。また、シート形状やライディングポジションの違いから、GL1500の方が長距離での快適性が高いという意見も少なくありません。
GL1500をベースとしたトライクコンバージョンは、その安定性と快適性から、特に高齢のライダーや長距離ツーリング愛好家の間で根強い人気を誇っています。後輪を2輪化することで、低速域での安定性が大幅に向上し、停車時のバランス維持の心配も不要となります。
中古市場では、純正のトライクキットを装着したモデルから、アフターマーケットの様々なコンバージョンキットを使用したカスタム車両まで、多様な選択肢が存在します。価格帯は、状態や仕様にもよりますが、通常のGL1500の1.5倍から2倍程度で取引されているのが現状です。
購入時の注意点としては、トライクコンバージョンの品質と整備履歴の確認が重要です。特に、フレームの改造部分やリアサスペンションの状態、ドライブシャフトの点検履歴などは、入念なチェックが必要です。また、車検対応の有無や法規制への適合性も確認すべき重要なポイントとなります。
メンテナンス面では、通常のGL1500に比べて特殊な整備知識が必要となる点にも注意が必要です。特に、リア周りの整備や、タイヤ交換などは専門店での対応が必要となることが多く、維持費の増加も考慮に入れる必要があります。
ゴールドウィングGL1500のサイドカーカスタムは、独特の魅力を持つ改造として注目を集めています。サイドカー装着の費用は、新品のキットで100万円前後から、中古パーツを使用した場合でも50万円程度の予算が必要となります。これには取り付け工賃や車検費用は含まれていないため、総額では更に上昇する可能性があります。
実用性の面では、大きなメリットがあります。サイドカーの追加により、大容量の荷物スペースが確保でき、同乗者も快適に長距離移動を楽しむことができます。特に、GL1500の強大なエンジンパワーは、サイドカーを装着しても十分な走行性能を発揮します。
一方で、運転特性は通常の二輪車とは大きく異なります。右折と左折で異なる挙動を示し、特に右カーブでは慎重な運転が必要です。また、駐車場所の確保や、幅の広がりによる取り回しの難しさなど、日常使用における制約も考慮する必要があります。
メンテナンス面では、サイドカー側のサスペンションやホイールベアリング、タイヤの点検など、追加の整備項目が発生します。また、装着後は定期的なアライメント調整も必要となるため、年間の維持費は通常のGL1500と比べて20〜30%増加すると見込まれます。
ゴールドウィングの燃費は、モデルや走行条件によって大きく異なります。GL1500の場合、市街地走行で8〜10km/L程度、高速道路での巡航時で12〜15km/L程度となります。
新型GL1800では、エンジンの効率化により若干向上し、市街地で約10〜12km/L、高速道路では13〜16km/L程度を記録します。ただし、これらの数値は走行状況や積載量、運転スタイルによって変動することがあります。
2018年以降のGL1800は、DCTモデル(デュアルクラッチトランスミッション搭載車)を選択すれば、AT限定普通二輪免許で運転することが可能です。ただし、マニュアルトランスミッション搭載モデルの場合は、普通二輪免許(MT)が必要となります。
最新のフルモデルチェンジは2018年に実施され、その後もマイナーチェンジを重ねています。私の情報は2024年4月時点のものとなりますので、それ以降の新型モデルについては、ホンダの公式ウェブサイトで最新情報をご確認ください。
ゴールドウィングは、モデルによって気筒数が異なります:
1988年から2000年までのGL1500は水冷6気筒エンジンを搭載。
2001年以降のGL1800も同様に水冷の水平対向6気筒エンジンを継承しています。
なお、歴代モデルを遡ると、1984年から1987年のGL1200は4気筒エンジンを搭載していました。6気筒化によって、より滑らかな出力特性と快適な巡航性能を実現しています。
ゴールドウィングGL1500は、30年以上経った今でもラグジュアリーツアラーの金字塔として高い評価を受けています。1520cc水冷フラット6エンジンがもたらす圧倒的な走行性能と快適性は、現代のバイクと比較しても遜色ありません。
中古市場では30万円台から高級車並みの価格帯まで、状態や年式によって幅広い選択肢があります。購入を検討する際は、豊富な電装品の動作確認や整備履歴の確認が重要です。また、SEモデルという上級グレードも視野に入れることで、より贅沢なバイクライフを実現できる可能性があります。
特筆すべきは、トライクやサイドカーなどのカスタマイズ可能性の広さです。これらの改造により、従来のツーリングバイクとは一味違った楽しみ方も可能となります。
確かに、車重の重さや燃費面での課題はありますが、その圧倒的な存在感と快適性は、大型バイクならではの贅沢な移動体験を提供してくれます。適切なメンテナンスを行えば、これからも長く乗り続けることができる、まさに現代の名車と呼ぶにふさわしいモデルといえるでしょう。
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