日本人のための中国語を上達させる方法

私は中国に住んでいましたので、多くの中国の方との出会いがあります。
私が中国語で悩んでいたとき、ある語学学校で出会った人が 今回の秋先生です。
彼女は中国の長春の出身で 北部の出身らしく背が高く 人目を引く美人です。

 

大学では日本語を専攻し、日本語が堪能で卒業後、一時日系企業に勤めたあと 現在日本人専門の中国語教師として活躍されています。

 

彼女は一人一人の個性やレベルに応じた個別指導を中心として、 その指導法には定評があります。

 

しかも 美人なので人気が高く いままでに個別指導した日本人は1000人をこえています。
それだけに経験が豊富で 日本人が中国語を学ぶときに 必ずぶつかる壁や癖もよく理解しています。

 

その壁や癖をよく知ったうえで おこなう指導法には即効性があり、人気が高いのです。

 

そんな夏先生に今回 無理にお願いをしてこのレポートを作成することができました。
・これから中国でビジネスを考えている方
・中国に旅行し、少しでもネイテッブと交流してみたい方
・これから中国留学を考えている方
・すでに中国語は始めたが 勉強の仕方がいまひとつ わからない方
・急な転勤で中国に来たがどこから勉強を始めたらよいか わからない方。
・中国語はむずかしいと思い込んでいる方。
・いま、やっている学習方法に悩んでいる方。

 

そんな方々の悩みを少しでも解消できる手助けになれればと思いました。
実際、私は中国語に悩まされました。

 

私の場合、中国赴任が正式に決まったのは赴任の2か月前でした。
そこで、近所の在日中国人の先生に頼んで1か月ほど中国語の基礎を学びました。

 

いや、基礎!?と思っていたのは今考えると大きな過ちでした。
そのときの先生がまず教える 発音の練習はまったく面白くないので、発音は現地に行ったらなんとかなるだろうからと 勝手を言い、発音の練習はほどほどに さっそく会話の授業を中心にしてもらいました。

 

言葉は2年も現地にいたら、自然と身につくものだとタカをくくっていました。
赴任後は忙しく、とくに中国語の勉強をするわけでもなく、赴任当初は日本語ができるスタッフばかりでしたので、仕事で言葉に困ることはありませんでした。

 

買い物やタクシーに乗れるだけの言葉さえ知っていればなんとかなりました。
しかし次第に時が経つにつれ、現地スタッフとは全く交流がとれず、これではまずい!と思い始めました。

 

ただ、いまさら語学学校へ行く時間も費用も無駄に覚えたので教材を買い込み、自分で勉強を始めました。
多少は真面目に勉強したので 文字や文章を読むことがある程度はでき、語嚢も多少増えて来たのでわずかな自信も出てきました。
しかし、ここで大きな問題に気づきました。

 

頭で思い描く文字や文章を言葉にしてネイテッブに伝えようとすると なぜか、ほとんど伝わらないのです。
しかも相手の話すことも ほとんど聞き取れない。
なぜ、言葉が通じないの?

 

当時 自分なりに多少は頑張っているという自負があっただけにショックでした。
中国語は中国に2年も住んでさえいれば、自然とマスターできる!なんて考えていた自分があまりにおろかだったことに気づきました。

 

夏先生にお会いしてから いろいろとわかってきました。
まずは中国語を学ぶための心構え、要はマインドセットを間違えていたこと。
さらに大きな失敗は 勉強方法を間違えたことです。
そして間違いに気付かないまま、継続し無駄な時間を過ごしたことです。

 

そんな大失敗した私が今回、自身の失敗経験を踏まえて夏先生に話を聞いています。
特にこれから中国語を勉強される方は ぜひ参考にしていただき、今後の学習に役立てていただき、くれぐれも私のように時間の無駄を是非なさらないように願います。(笑)

 

まえおきが長くなりました。

1.中国語をはじめるとき、何からはじめ 中国語をはじめるとき、何からはじめたらよいですか?

その人のおかれている環境や性格にもよると思います。
たとえば、実際中国に住むことになった場合と日本にいて勉強する場合では大きく違うと思います。

 

また中国にいる人の場合でも その方の性格によっても大きく変わります。
たとえば、とても積極的で社交的な性格な人の場合、とにかく中国人と話がしたい!と思うでしょう。

 

そんな人はとにかくどんどん会話から入って もらってよいと思います。
とりあえず、語順などは無視です。

 

しかし 少々几帳面な性格の方、すこし内向的な方はまず本を使い 文法から入る方がほとんどではないしょうか。

 

日本で勉強を始められる方の大半が こちらにあたると思います。
ちなみに私は初めて中国語を始められる方の場合は下記の教材をつかうことが多いです。

 

 

2.学習を始めるときにとくに 注意する

こと、力を入れることはなんですか?
中国語の場合、とくに重要になるのが発音です。

 

これは日本語や英語と違い発音が悪いと全く通じないことが多いです。
発音を勉強するためには、中国語特有の表音記号ピーインをまず確実に覚えること。

 

ピーインとは中国が漢字の読み方を示すものとしてローマ字つづりで表示したものです。

 

しかし、このローマ字つづりはあくまでも中国語の発音を示すためのものですから、すべてを英語読みすると ところどころ違います。

 

ですから、あくまでも英語読みとは異なるということを頭にいれて、最初にきちんと覚えなければいけません。

 

そして次に音のながれ四声を徹底的に理解、マスターすることです。

 

多くの日本人が中国語を勉強するうえでまず、つまずく原因となるところです。
しかも地道な勉強で面白くないですし。

 

早く会話や文章に進みたいという気持ちはよくわかりますが 江口さんもそこをおろそかにしたばかりにあとで相当、後悔をされた一人ですよね。(笑)

 

さきほど外交的な方は どんどん会話から入っても構わないとは 申し上げましたが、この発音と四声だけはしっかり押さえておく必要があります。

 

もちろん、発音がまずいと 相手には通じませんし、悪い発音が身についてしまってあとで修正しようしたら、 何倍もの努力がいることになりますよ。

 

あと、日本で見かける中国語の教材には、あまり書いてあるのを見かけたことがないのですが 私は単語の品詞(名詞、動詞、副詞など)には最初から意識をおくべきだと考えます。

 

単語を覚えるときには この単語の品詞は○○だ!と一緒に意識して覚えることをお勧めします。
なぜなら、のちのち、会話でも文章をつくる際でも、その品詞によって 語順の位置が決まるからです。

 

日本語とちがう中国語の語順をまちがえないために 品詞をよく理解しておくと
のちのち正確な語順の中国語を使えることができます。

 

とくに、副詞と動詞は文章をつくるうえでのキーポイントになりますので 注意してください。

 

最初は面倒くさいと思われるかもしれませんが、あとになって私が言っている意味がよくおわかりになると思います。(笑)

3.文法 発音 リーディングやシャドー リーディングやシャドー

ウィング などはどんな順番で おこなっていくのが 効率がよいと思いま 効率がよいと思いますか?

 

この質問に関して あえて優先順位をつけるとしたら、@発音 A文法 Bシャドーウィング Cリーディイングでしょうか。

 

でも、@の発音などは シャドーウィングやリーディングに際しても 重要ですし、文法もすべてに絡みあっていますからね。

 

語学は 最終的にはネイテェブとスムーズに会話することが目的ですから、何度もいうようですが、中国語の場合 発音にはいつも意識をおいて勉強する癖をつけて下さいね。

4.ヒアリングを上達する方法は? ヒアリングを上達する方法は?

最初は 同じものを何度も聞くことが一番ではないでしょうか。
たとえば教材のCD等を 録音して何度も聞く。

 

ただ、ここで注意したいのは、まず本文を先に目で読んで 本文の意味や単語の意味をひととおり 理解したうえで 聞くことです。

 

上級者であればいきなりはじめて聞く文章であっても ある程度聞き取り、理解できるかもしれませんし、訓練にもなりますが、初心者の方が 内容のわからない文章や単語をただ、聞き流すだけではあまり効果は上がらないと思います。

 

わからない単語は 先に調べて文章の内容を理解した上で 何度も繰り返し聞くことで効果があがると思います。

 

その際、文章の内容を聞き取るというだけではなく 一つ一つの 単語や言葉の発音や中国語特有の音のくずしにも気をつけて聞くことを心掛けてください。

 

また、初心者は中国語のアニメをみることはお勧めです。
アニメは子供にもわかる単語を中心につくってありますし、画像もあるので内容も理解しやすいと思います。

 

耳を慣らすのには最適です。
中国ではたとえば 人気アニメの 「喜羊羊」などは内容が簡潔ですし、大人が見てもとても面白いですよ。
また日本の漫画も中国語に翻訳しているものがたくさんありますので ぜひ利用すべきです。

 

また、さらに慣れてくると中国のドラマにも挑戦してみてください。
内容は日本のドラマほどの完成度があるものが少ない気がしますが 日常よく使う言葉であったり 使いまわしなど参考になるのではないでしょうか。

 

ただ、ここで注意すべきは字幕です。
中国語の字幕である場合は 発音を文字で確認するために問題はありませんが日本語の字幕がある場合は 最初に内容の把握するとき以外は 見ないようにしたほうがよいです。

 

なぜなら視角からはいる文字のほうが強く印象に残り どうしても字幕の日本語の方が強く脳にインプットされやすいため 中国語ための訓練には大きな妨げになります。

 

5.中国語の会話を上達させる方法は?

これは日本で学習する場合は 難しい問題ですね。
私も留学経験がないので 中国で日本語を勉強するときに一番苦労しました。

 

会話だけはやはり話すだけ効果が表れるので 中国人の友人ができたらベストですね。
そしてそのネイティブの話し方、表現を真似る!ことが大事だと思います。

 

余談ですが、こちらに来られた日本人の方で 中国人の彼や彼女ができた方は それなりに上達が早いですからね。(笑)

 

ただ、そんな方に限って 中国語が 読めない、書けないという方もたくさんいらっしゃいますが。(笑)

 

ただ、日本で勉強をされている方でどうしても友達がつくれない場合には、さきほどお話しましたアニメやドラマの会話のシャドーウィングをされるのは効果的だと思います。

 

画面を見ながら ワンフレーズごとに あとに続いて自分も発音していく。最初は字幕付きから初めて なれてきたら字幕なしでおこなう。
最初はかなり難しいと思われるかもしれませんが 知らず知らずに 御自分がスムーズに発声されていることに驚かれると思いますよ。

 

ちなみにプロの同時通訳になる方々は CCTV(中国中央テレビ日本でいえばNHK)のニュース番組などのシャドーウィングをして訓練されているとお聞きしたことがあります。

6.日本人が中国語を学ぶうえで苦労するところとは?

やはり発音ですね。
ピーインは覚えてしまえば それほど間違えないのですが 四声については みなさん最初は苦労されています。

 

日本語は、通常あまり単語・言葉に抑揚がないため、初心者に中国語を読んでもらうと すべて 一声の棒読みになられてしまうのです。(笑)

 

ご本人は単語の発音や四声を理解した気で発音しているつもりなのですが中国人に全く通じず まずショックを受けられます。(笑)

 

たとえば 2声を1声に間違える、
4声を1声に間違える、
3声を1声に間違える
3声がきちんと発音できない
あと4声にも苦労される場合が多いですね。

 

あら、気がついたら、ほとんどの四声に苦労されていることになりますね。(笑)
あとは有気音 無気音のd−t、p−bk−g。
そしてnとngの発声などですね。

 

日本語では同一の「ン」の音として見なしますが中国語では全く違う音として意識され、意味も異なってしまいます。

 

これらは 普段から強く意識して発声することを心がける必要があると思います。
そして最大の問題点は やはり語順でしょう。

 

こればかりは まず基本の文法をマスターする必要がありますね。
ネイティヴの聞き真似だけだと、こちらのひともいい加減な語順で話す人もけっこう多いですし、表現法によって語順が変わったりしますので一度は文法をきちんと学習されるべきですね。

 

中国語の基本的な文法は そんなに多くもないし、英語ほどきちっともしていない、そんなに複雑なものではありませんから、一度は学習してほしいと思います。

7.中国語が上達する人と しない人は どんなところに違いがあるのでしょう?

う〜ん。それはやはり興味と熱意ではないでしょうか。
時々、若くないから上達が・・・・なんてことをおっしゃる方(あっ、俺だ!?)がいらっしゃいますが、私は それは言い訳でしかないと思いますよ。(笑)
(うへ〜、厳しいご指摘ありがとうございます! 苦笑)

 

実際、高齢であっても熱心な方はそれなりに上達も早いです。

 

ある御夫婦が同時に始められて とにかくなんでも中国語で話したいという奥さんと会社では周りに日本人が多いから 中国を使わないでも不自由を感じないと言っていた旦那さんとでは 上達がかなり違いましたね。(笑)

 

あとは中国の人に 中国語でつたえたい! 中国語でつたえたい!という気持ちが大切だと思います。

 

たとえ、日本語ができる中国の方であっても その方の母国語で自分の意思、気持ちを伝えたいと思う心はとても大切ですし、中国の方もその方が きっと嬉しく思われることでしょう。

8.中国語を習得するのに なにがいちばん大切だと思いますか?

それは上記とほとんど同じですが あとは絶対にマスターするんだ!という強い意志をもつことは大切ですね。

 

とくに今後 ビジネスで中国語が必要な方は 通訳を使わないでも仕事が 通訳を使わないでも仕事がやれる!
くらいの気持ちで頑張ってほしいと思います。

 

私ごとになりますが、私が日本語を勉強したときも、勉強すればするほど尊敬語や謙譲語や外来語など 難しくて本当に何度もくじけそうになりました。

 

しかも周りには日本の方は いないし、進歩する目途は立たないし・・・・。

 

でも、日本のドラマが大好きでインターネットでいつも見ていました。
そして私もいつか日本の方と日本語で話をするんだ!と強く自分に言い聞かせて頑張りました。

 

おかげでいまは、こうして日本の方を相手に仕事をさせていただけるようになりました。(笑)

 

いろんな生徒さんを教えてきて 私は 中国語はかならずマスターできる語学だと自信をもっています。

 

9.日本語と中国語の 日本語と中国語のもっとも、違うところはどんなところでしょう?

これもいままで話してきたことと同じですが、もっとも違うところといえば語順ですね。

 

あと、厳密にいえば表現方法も違うところも多いので 学習するときにいつも日本語をそのまま中国語に 訳してしまう感覚でいると変な中国になる時がありますし、相手に正しい意味が伝わらないことがあると思います。

 

たとえば、簡単な例をあげると何かを聞いてわからない場合、「听不?」と言いますが、日本語ではわざわざ「聞いてわからない」とは言わないと思います。

 

また、日本語では「お肉が好き!」ということばを中国語で表現すると「我喜?肉」ではなく「我喜?吃肉」とあえて動詞を入
れた表現をします。
これは徐々に慣れていくしかないですね。

 

10. どのくらいの期間で日常会話ができることは可能だと思いますか?

また、早い人ではどのくらいの期間でマスターした人がいますか?
その方の努力次第だと思いますが、私の生徒さんでは早い人で 半年である程度マスターされた方がいます。
1年も真剣に頑張れば大丈夫だと私は思います。

11. 夏先生の秘技!? こうやれば短期 間 で か な ら ず 中 国 語 をマスターできる方法とは?

笑・・・・。 おおまかには いままでお話してきたことを確実にやるということですね。

 

わたしはいままで1000人以上の日本人に 中国語を教えてきて思うのは日本の方はとても勤勉で熱心な方が多いということです。

 

そのせいか、学習の時間によって多少の差はあるものの ほとんどの方が ある程度から また通訳レベルにいたるまで中国語をマスターされる方がほとんどです。

 

その習得度の早さはやはり興味と熱意に比例します。
ですから どうかみなさまも興味をもって楽しみながら中国語を勉強されてください。
そして私たち中国の人たちとお話ししましょう。

 

また中国の文化や習慣にふれることで多くの発見や面白さにさらにふれることができると思います。

 

私のお話がみなさまの 学習のお役にすこしでも立てましたら 光栄です。
ありがとうございました。

 

先生、今日はお忙しいところ本当にありがとございました。
最後まで読んでいただき、有難うございました。