韓国語のリスニングを上達させる方法※初心者歓迎!

あなたは、韓国語のリスニング力をアップさせるために、どんな勉強をしていますか?
もしくは、どんな勉強をすればいいと、考えていますか?

 

ドラマを聞く、ラジオを聞く…などたくさんあると思いますが、教科書についている CD は、聞いているでしょうか?

 

昔でいえば、「カセットテープが擦り切れるくらい聞け」と言わんばかりに、「CD を何回も何回も聞いて下さいね」と、先生に言われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 

私自身も、たくさん CD を聞いてきました。
「きっと、リスニング力が上がるだろう」と思いつつ。

 

でも…

 

CD の音声をたくさん聞いていると、
確かに、試験のリスニング問題は結構解けるようになったのですが、実際の会話となると、あまり効果を感じることが出来なかったのが、私の正直な感想です。

 

ということで、今回は、「韓国語が聞き取れるようになる方法」というテーマで、お話ししていこうと思います。

 

一般的に、よく考えられる学習法が、次の3つです。

 

・教科書に付属する CD を繰り返し聞く
・ドラマをたくさん聞く
・発音練習をたくさんする

 

1、教科書に付属する CD を繰り返し聞く

韓国語に限らず、外国語は音からも学習することは非常に大切なので、CD を活用することは、プラスにはなります。

 

ところで、あなたは CD を「繰り返し繰り返し何回も」聞いていませんか?
それは、今すぐやめたほうがいいかもしれません。
それはなぜかというと、

 

「何回か聞かないと聞き取れない耳になってしまう」状態、
「その人の、キレイな発音の韓国語しか聞き取れない」 状態、
この2つの悪い状態になってしまうからです。

 

「何回か聞かないと聞き取れない耳になってしまう」

 

英語のリスニング問題でよくありますが、
「同じ音声は2回流れます」というものがありますよね?

 

これは、今すぐ廃止にするべき悪しき習慣です。

 

実際の会話は1回しか話されないのに、なんで問題となると2回話されるのでしょう?
2回目で聞き取れれば、正解として点が与えられる。
これって本当に、正しいことでしょうか?
人は、2回同じことを言うことに対して非常にストレスを感じるものです。

 

例えば、盛り上がって楽しそうに話をしている人に、
「え?もう一回言ってください」と言うと、その場の雰囲気、その人のテンションは一気に下がるはずです。

 

そう考えると、会話は一発勝負なのです。
もし、CD を何回も何回も聞いていると、「まぁ、何回か同じ音声が流れるんだから、いつか聞き取れればいいや」と甘えてしまい、「同じ音声が何回か流れてはじめて聞き取れる」そんな耳になってしまう可能性があります。

 

☆「その人の、キレイな発音の韓国語しか聞き取れない」

 

例えば、あなたは外国人で、これから日本語を学ぶと仮定しましょう。
日本語の教科書には、NHK のアナウンサーさんのように、
「ゆっくりと、はっきりと、そして非常に明瞭な発音で」、
収録されている音声が収録された CD があります。

 

「『この CD は発音がキレイだ』と、日本人の人も言っているくらいだから、これを繰り返し繰り返し聞いて、日本語を聞き取れるようにしよう。」と思いました。

 

さて、あなたは「普段の生活において」日本語が聞き取れるようになりそうでしょうか?
「いや…それは…」と思ったのではないでしょうか?
「聞き取れるようになる!」と思えなかったのには、理由が二つあります。

 

一つは、何回も聞いたことのある同じ音声なら聞き取れるが、他の文になったら聞き取れない、という可能性が高いことです。

 

もう一つは、普段の私たちの生活で、アナウンサーさんのような発音をしている人はまずいない。

 

だから、そんなあまりキレイな発音でない言葉は聞き取れない、ということです。
実際、私たちの話す日本語は、思っている以上に適当です。

 

もちろん、接客の仕事などでは丁寧に話しますが、友達の会話では、発音は適当でしょう。
省略言葉もよく使っているはずです。

 

そんな場合、キチンとした発音の CD の音声に耳が慣れてしまっていると、少し発音が乱れただけで、聞き取れない、という事態になりがちです。

 

2、ドラマをたくさん聞く

「韓国語を聞き取れるようにするためには、ドラマをたくさん見ればいい」と聞いたことがありませんか?

 

でも、それって本当でしょうか?
特に、韓国語を教える韓国人の先生が、日本人の韓国語学習者に対してよくするアドバイスなのですが…
スバリ答えは「NO」です。

 

考えてみれば当たり前ですが、
もし、韓国ドラマを見ていれば韓国語が聞き取れるようになるなら、
現在の視聴率的に考えれば、今の日本国民の少なくとも 10%は、韓国語が聞き取れてもおかしくないことになります。
日本の総人口は、約 1 億 2800 万人ですから、その 10%、つまり 1280 万人が、韓国語を聞き取れることになります(驚)

 

いやいや、そんなわけないですよね?
(ちなみに、2008 年の韓国の人口は 4833 万人ですよ(笑)

 

私は韓国語を教える仕事をしていることもあり、めちゃくちゃドラマを観ている方とお話しをする機会がありますが、「いくらドラマ見たって、聞き取れないわよ〜」と、笑う方がほとんどです。

 

ただし、カン違いしてほしくないのは、ドラマを見る学習は、有効である、ということです。

 

ただし、それには条件があるのです。
それは、

 

「もうすでに、韓国語の知識が十分にある」ということなのです。

 

「ある程度韓国語の知識がある」人の場合、ドラマの音声を聞くことで、ドンドン実力が上がっていきます。
私の感覚としては、韓国語検定4級以上、ハングル検定 3 級以上の方、でしょうか。
※ちなみにこのレベルならば、すでに日常会話は大体できます。

 

このレベルであれば、ドラマの音声もかなり聞き取れます。
もちろん、まだ完全な聞き取りは不可能で、あくまでも、大意はつかめるレベルですが。

 

ドラマはある程度聞き取れるので、耳の訓練、表現の定着につながり、自分が韓国語を発するときに、大きな助けになります。

 

しかし、それ以下のレベルの人は、ドラマを聞き取ろうと思っても、結局字幕の日本語訳しか頭に入らないのではないでしょうか。

 

それは当然です。
圧倒的に語彙力とリスニング力が足りないのですから。

 

まず、ドラマを観て、ドラマから勉強しようとするなら、
他の勉強をして韓国語の基礎力を観につける必要があります。

3、発音練習をたくさんする

これも一見、聞き取りには有効な学習に思えるかもしれませんが、韓国語の発音のしくみをちゃんと身につけていない限り、「カタカナ発音」の韓国語になってしまっています。

 

また、韓国語にカタカナ表記をしてしまっている参考書や TV のせいで、「韓国語はカタカナにしたものを読めばいいのか」と思ってしまっている場合、「カタカナ発音」の韓国語となっています。

 

もし、「カタカナ発音」の韓国語が身についてしまっていると、聞き取りどころか、会話も通じません。
なぜなら、「カタカナ韓国語」では、韓国語の特有の発音が表現できないのです。

 

例えば、「カ」は、
韓国語では、3つの発音が当てはまるので、これをしっかり区別して発音しなければ、意味が通じなくなってしまうのです。
カタカナ韓国語の場合、この3つの区別をブチ壊してしまっています。

 

これを日本語で例えるなら、
「か」も「が」も一緒にされて適当に発音されれば、なんだかよくわからなくなってしまうことと同じになります。

 

「がじ」→「かじ(家事、火事…)」のつもり
「かまん」→「がまん」のつもり
「これか昨日がったやつが?」→「これが昨日かったやつか?」

 

この3つの例は、日本語で例えたものですが、カタカナ発音の韓国語では、こういう伝わりにくい表現を、韓国語でしてしまっていることになるのです。

 

そして当然、この3つの発音を使い分けて発音されているのですから、聞き取れるはずがありません。

 

では、韓国語のリスニング力アップには、どういう勉強をすべきなのでしょうか?

 

それは、

 

1、韓国語の発音のしくみを知ること
2、単語や表現をある程度覚える
3、同じ音声ではなく、色々な音声を聞いていくこと
※このとき、原稿があるのが理想です。

 

この3つのどれかが抜けてもダメです。
順番を間違えてもダメです。

 

まずは、韓国語の発音のしくみをしっかりと理解すること。
そうなれば、単語を正しく発音、聞き取ることができるようになります。
単語が聞き取れるようになれば、文章を聞き取る練習をすればいいのです。

 

恐らく、最初の内は、韓国語のスピードの速さについていけず、全然聞き取れないと思います。
そのときには、何回か聞き取りに挑戦し、ある程度のメドをつけてから、
原稿を見て、何を話されていたのかをチェックしましょう。

 

間違って聞き取ってしまう場合や、全く聞き取れなかった場合に確認するためです。
正しく聞き取れないまま勉強を続けても、あまり効果は期待できません。
すべては聞き取れなくてもいいのです。

 

もちろん、慣れないうちは、何回か聞いても OK です。
しかし、気をつけなくてはいけないのは、
少ない量の音源を、「何回も何回も」、
「そればかりしか聞かない」、ということが危険なのです。

 

いろいろな音声をたくさん聞きことで、男性の声でも女性の声でも、多少発音が汚い韓国人の韓国語も聞き取れる土台が出来ていきます。
そして、いろんな音声を聞くことで、たくさんの単語、表現、話し方に触れることができ、
「こういう意味だったのか」
「この単語だったのか」と気付くことができます。

 

こういう経験をしていくと、聞き取る力は急速にアップしていきますよ。

 

音声の素材については、
youtube とかで、字幕付きの韓国バラエティ番組を見るのもひとつの手かもしれません。
全てではありませんが、テロップもついているので便利です。
もちろん、ドラマでも OK ですよ!
ただ、韓国語の字幕がついているものは少ないのが現状です…

 

うまく学習になるものを見つけるのも、韓国語のひとつの勉強になりますよ。

 

以上をまとめると、

 

「韓国語が聞き取れるようになる方法」は、
・教科書に付属する CD を繰り返し聞く
・ドラマをたくさん聞く
・発音練習をたくさんする

 

ではなく、
この3つを、この順番通りに学習を進めていくことで、韓国語はスムーズに聞き取れるようになっていきます。
ひとつひとつ、確実に学習を進めてみてください。
いきなり韓国語の文章を聞き取ろうとしても、さすがに無理があります。
一歩一歩進んでいく姿をイメージしながら、上の3つの方法を実践してくださいね。

 

1、韓国語の発音のしくみを知ること
2、単語や表現をある程度覚える
3、同じ音声ではなく、色々な音声を聞いていくこと

 

以上が、
韓国語が聞き取れるようになる「3ステップ」学習法です。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。